皮膚に対する刺激

現在、各方面で皮膚に関して色々な研究が美容関係に対して進んでいます。

しかしながら、皮膚刺激に関する事や自律神経メカニズムに関しての研究はあまり進んでいません。

最近、NHKで貼るだけで肩こりがとれるシールが取り上げられたりされています。自分で簡単に健康を維持できるといったニーズや将来における医療体制の変化も関係しています。

簡単に貼る事で健康を維持できるのは喜ばしいが、一方で鍼灸師の存在意義を危ぶむ声も少なくないです。便利で安全で有効な物であれば、それを利用して鍼灸師の職域を広げていくのがいいのではと考えます。

それでは、貼るシールと鍼との違いをみてみましょう!

その前に皮膚の特徴を説明します。

 

皮膚にある受容体

ルフィニ小体:皮膚の伸展などを感じます。

パチニ小体:手の指腹に多いく100〜1,000Hzの振動を感知し250Hz付近の振動をよく感じます。

マイスナー小体:唇、指などの無毛部に多く低振動(40Hz)付近に関する触覚受容器です。

メルケル細胞:自由神経終末と同じように先端が被包化されていない圧力センサーです。

自由神経終末:感覚神経の末端が被包化されておらず痛覚、温度を感じます。有髄神経と無髄神経があります。

 

末梢神経の特徴

末梢神経は、髄鞘の有無・直径・伝導速度の速さなどによりA・B・Cに分類されていて、このうち、末梢からの刺激・興奮を中枢へ伝達する求心性繊維は、有髄のA線維と無髄のC線維。さらにA線維は伝導速さで分類されており、速い順にAα・Aβ・Aγ・Aδに分類されています。

Aδ線維、C線維が痛みを伝える侵害受容線維となります。

・Αδ線維(一次痛)

鋭い痛み・速い痛みを伝え局在が明瞭であり、刺激とともに消長します。髄鞘を有し、跳躍伝導が行われるため伝導速度は速いです。(12~30(m/s))。

・C線維(二次痛)

遅い痛み・鈍い痛みを伝えるが、局在が不明瞭です。刺激が消えても痛みは残ります。痛覚以外に「かゆみ」の受容器でもあり伝導速度は遅いです。(0.5~2(m/s))。

 

 

ソマセプトとソマレゾンについて

以下、東洋レジンのホームページより転載させていただきました。 http://www.somaniks.jp/

ソマセプト:プラスチック製マイクロコーンで作られた微細突起状の医療機器で皮膚表面への刺激によって軸索反射を発生させて、皮膚表面の血流が増えることで関節の痛みや筋肉の可動痛、凝りなどの緩和・改善を行います。。

 

ソマレゾン:ゴムの弾力性をもつエラストマー樹脂のマイクロコーンから成る微細突起状の医療機器で体性ー自律神経反射によって脊髄におけるオピオイドの放出を促し、求心性C繊維に侵害情報伝達を抑制することにより痛みの緩和をもたらします。

 

 

ソマセプト

                                         

 

ソマレゾン

 

                           

 

ソマレゾンは、ゴム状樹脂で柔らかく、プラスチック樹脂のソマセプトに比べて弱めの刺激です。突起に工夫があって、皮膚のレセプターに合う設計になっているようです。

 

 

ソマセプトとソマレゾンの比較

 

                  ソマセプト          ソマレゾン

マイクロ

コーン

先端径 20μm 37μm
高さ 150μm 300μm
格子配列 450μm 400μm
129本 36本 177本 53本
形状 コニーデ 円柱
硬度 108 (硬い) 65 (柔らかい)

 

※1μm(マイクロメートル) =1mmの1000分の1  大腸菌 2μm(マイクロメートル) ほど

以下の様な研究もされています。

Systematic Care Journal より抜粋しました。

つまり、ラットの実験によると、ソマセプトによって皮膚刺激で痛みの指標が最大50%抑制されているのです。

微弱な皮膚刺激により痛みの情報伝達を抑えることで、鎮痛等の効果が発現するものと考えられています。

いかがでしたでしょうか?

微弱な刺激によっても人間の皮膚には大きな影響があるのです。鍼灸は古来より刺さない鍼といった小児(赤ちゃん)にする鍼もしています。母親が泣いている我が子の皮膚をさすって落ち着かせていたというのも、納得がいきますね。