自律神経失調症に効果的な鍼灸のツボ

ストレス過多によって、自律神経失調症になる方も増えてきています。ストレスというのは、心や身体に外からの刺激に対応しようとして生じるさまざまな反応のことです。

 

適度なストレスは生産性を高めるのですが、職場での人間関係や日常生活おいて発生する不安や恐怖等のストレスが続くと、意欲が低下したり、疲労や不眠、記憶力の低下など心・体・頭に影響を及ぼしてしまいます。

ひどい方になってくると、引きこもりや精神障害を起こしてしまうことも少なくないです。そうならない為に、今回は自律神経失調症に効果的な鍼灸のツボを説明していこうと思います。

 

 

効果的なツボは  中渚(ちゅうしょ)  陽陵泉(ようりょうせん) 大都(だいと) 合谷(ごうこく) 内関(ないかん) 中脘(ちゅうかん) 労宮(ろうきゅう) があります。

 

他にも前回の 不眠で効果的なツボ のブログで紹介したのですが 太衝(たいしょう)  足三里(あしさんり)  三陰交(さんいんこう)  失眠(しつみん) 湧泉(ゆうせん) 神門(しんもん)があります。気になる方はこちらをどうぞ

 

中渚(ちゅうしょ)

中渚(ちゅうしょ)は、「渚」は水に浮かぶ小さな島や中洲を表しています。
手の少陽三焦経の兪穴となっています。

三焦は、水の流れを表しているので、その中にあるという意味です。
頭痛、目の赤み、喉の痛み等にも効果あると言われています。

ツボの位置は、手の背面にあって第4中手指節関節尺側で、中手骨側陥中にあります。

陽陵泉(ようりょうせん) 

陽陵泉は、「陽」とは足の外側部を表していて、「陵」は骨の隆起した丘を表しています。
腓骨頭の前の方にある陥凹を「泉」なので、気が深く集まる所です。

足の少陽胆経の下合穴です。

下合穴:足三里、上巨虚、下巨虚、委陽、委中、陽陵泉

ツボの位置は、腓骨頭の下横の所にあります。
足の少陽胆経のツボになります。

 

大都(だいと)

大都は、足の太陰脾経の一部で「大」は大きくて広い、「都」はひと所に人や物が集まる様子を表しています。健脾和中の作用があるとされています。

健脾和中:脾が健康になると、体が整うという事です。

回陽救逆 : 汗が止まらない、冷え、脈が浮いてくるなどの症状を気を廻る事で治すとされています。

ツボの場所は、足の太陰脾経の1つで足の第一中足指関節内側にあります。
胃痛や痛風にも効果があります。

 

合谷(ごうこく)

合谷(ごうこく)は、諸説ありますが、古の山の名前を表しているとされています。
「合」は2つの場所が合わさる事を言ってます。母指と人差し指を合わせると筋肉が盛り上がるので合谷と呼ばれています。

手の陽明大腸経の原穴で、疎風鎮痛、清瀉陽明の作用があるとされています。

ツボの位置は手の第二中手骨橈側ほぼ中央にあります。
中国と日本における合谷の取穴方法は違っています。

抗生物質のない時代は、化膿性の疾患に罹った場合はこの場所に多荘のお灸を据えていました。
急性の歯の痛みに関しても使われています。

 

内関(ないかん)

この経穴は、寸口脈の関の近くにあって表裏にある外関と相対しているので、内関と呼ばれています。手の厥陰心包経の絡穴にあって、ここから手の少陽三焦経に分岐して走行しています。

八脈交会穴の1つで陰維脈に通じます。
八脈交会穴は、奇経治療を行う際に用いる上肢、下肢の経穴のセットの事です。

(衝脈) 公孫-内関  (陰維脈)

(帯脈) 外関-足臨泣 (帯脈)

(督脈) 申脈-後渓  (督脈)

(任脈) 照海-列欠  (任脈)

内関は、心痛・心悸・胸の痛み・胃痛・吃逆等の症状にも効果があるとされています。

ツボの位置としては、掌にある大陵(だいりょう)のツボの上二寸にあります。(約6センチ上)
こぼれ話として、不整脈や動悸の場合にここに硬結が出てくる事もあります。

 

中脘(ちゅうかん)

中脘(ちゅうかん)の「中」は中央、真ん中の意味です。「脘」は胃や腸を表しています。
この経穴は、胃の中央にあるので中脘と呼ばれています。任脈上にある、胃の募穴です。

このツボの場所は、胸骨体の下端とヘソとの真ん中にあります。

労宮(ろうきゅう)

労宮は、「労」は労働。「宮」は要所、宮廷の意味があって中心を意味します。
手の厥陰心包経の栄穴です。

ツボの場所は、手掌の真ん中から母指寄りで、示指の屈筋腱上にあります。
この取穴方法については、色々あります。
臨床の経験上としては、この周辺を押してみて圧痛を感じる所にすると効果的のようです。
また、パーキンソン病や不整脈に効果がある感じです。

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