腰痛の判断基準

突然、腰痛になった場合に病院に行くべきか?の判断

ある研究によると腰の痛みの約80%は、3ヵ月もすれば自然におさまると言われています。

当初は激しい痛みがあっても1〜2週間もすれば痛みがなくなって軽くなります。

この様な状態は、急いで病院に行かなくてもいいとされています。

しかしながら、中にはすぐに受診をして治療をする必要のある腰痛も含まれています。

急性期の場合

痛みが1週間以内に治る症状を急性期の症状と定義しています。
症状が腰の痛みだけの場合は1週間程様子をみることが大事です。
激しい痛みの場合は、楽な姿勢をとって安静にして腰の状態をみます。

安静といっても、全く動いてはいけないわけではないです。
無理な動きをしない事が重要です。1週間経っても腰痛の症状が改善しない場合は、病院での精密検査を受けた方がいいです。

 

慢性期の場合

1週間以上痛みが続く場合は慢性期の腰痛と定義されています。
この際に、排尿・排便・痺れ・麻痺がある場合はすぐに病院に行く事が大事です。

症状が腰痛に限定している場合は、腰に負担をかけない様にしないといけないです。
3ヶ月以上症状が続く場合はすぐに病院での検査が必要です。

 

すぐに病院に行くべき症状

腰痛の症状だけでなく以下の症状が出てくる場合は注意が必要です。

排便・排尿の障害

腰痛と一緒に出てくる症状で排尿や排便の障害は、一番気をつける必要があります。
これは排尿や排便に関わる神経が腰痛によって圧迫されて起こります。

排尿障害には尿が出にくい、時間がかかる、知らない間に出てしまう。等の症状があります。

痺れ・麻痺

痺れは、ビリビリしたりする状態です。
麻痺は手足や全身の筋肉が自分が思うように動かせない状態です。
これは腰部にある馬尾神経が障害される事で足に痺れがくる事です。

発熱

発熱も気をつけないといけない症状です。
細菌やウィルスが背骨に感染して発熱している可能性があるからです。
黄色ぶどう球菌や結核菌などが感染源となります。
健康な方は通常感染する事はないのですが、糖尿病等によって抵抗力が落ちてしまうと
感染しやすくなります。

腰痛の痛みが強くなる

腰痛の多くは、最初に激しい痛みがあっても徐々に治るのですが、
腰の骨等に腫瘍ができた場合には痛みが強くなる事も少なくないです。
骨自体に癌が発生する事はあまりないのですが、転移しやすい場所です。
ですので注意が必要です。

他にも注意が必要な症状として

尿路結石、腎盂腎炎、子宮筋腫、子宮内膜症、卵巣嚢腫、十二指腸潰瘍、胆石
腹部大動脈瘤 等があります。

病院に行った際にドクターに伝えるポイント

病院に行く場合、受診する科は整形外科になると思います。
この際に病院のドクターに伝えるポイントをお伝えします。

・腰の痛みの部位、程度、間隔、発症の時期や経過

・痺れや麻痺等、痛み以外の症状

・排尿、排便の異常

・これまでかかった病気や腰痛を起こした時期や期間

等です。

 

また、問診で症状をしっかり伝えるのも大事になってきます。

問診では医師の質問に対して自分の症状を詳しく伝える必要があります。 腰痛は筋肉や骨や軟骨によって起こる事も多いです。 また現在の症状と合わせて、症状が起こったきっかけや経過も大事です。 しっかりと伝える事が重要になってきます。

 

視診と触診

問診の後に、治療をする前に検査をしていきます。

視診・触診で、あなたの腰の状態を診ていきます。 必要であれば、エックス線検査やMRI検査、CT検査が行われます。

視診

視診では、体の左右の傾きや足の長さや筋肉の状態を詳しく診ていきます。
体の動きを診たりする事で、どのような動きで痛みが発生したりするか?を診ます。

触診

触診は、字の通り、圧痛部位を触ったり、感覚テストをしたり、足を上げ下げしたりして
診たりします。この触診を元にして、エックス線検査で骨を調べたり、MRI検査で
椎間板、神経を調べます。

視診や触診を元にして治療方針を決めて、薬を出したり、リハビリを指導したりします。

参考にされてください。

 

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