脳脊髄液減少症

交通事故の怪我やスポーツ外傷が原因で、むち打ち症となってその後遺症で苦しんでいるクライアントさんに脳脊髄液減少症という病気があります。

脳脊髄液減少症? と聞いて初めて聞く方もいらっしゃると思いますので説明しますね。

人間の脳や脊髄は、無色透明な脳脊髄液で満たされていて、主に脳や脊髄を衝撃から守るクッションの役割を果たしています。この脳脊髄液が交通事故やスポーツ外傷などの外力によって脳内に強い圧力がかかると、脳脊髄液腔から漏れてしまうことがあります。

脳脊髄液は脳と脊髄の周りを1日に3回循環するとされています。

交通事故やスポーツ外傷が原因で、その髄液が減少すると、髄液の量が減少した分、髄液圧が下がります。

それによって脳や脊髄から伸びる神経に影響を及ぼし、その結果、頭痛 頚部痛 目眩 吐き気 倦怠感 等といった様々な症状が出てきてしまいます。これがひどくなってくると日常生活も困難になってきます。

しかし、この脳脊髄液減少症は、MRIやレントゲンなどの様々な検査を行ったとしても異常を認められる事はほとんどありません。残念ながら、医療の現場においてもまだ認識が低いのが現状で、クライアントさんが症状を訴えても 自律神経失調症などと判断されてしまいます。

周囲からは、だらしない、怠けている、仮病と思われる事も多いです。

このことがさらにクライアントさんを更に苦しめてしまう結果となります。

さらに不幸な事に脳脊髄液減少症は、まだ国が認めた病気ではないために保険の適用が限定的になっているために
経済的な面でも大変です。しかしながら2012年には、脳脊髄液減少症の治療にブラッドパッチ療法が有効とされてきました。医療機関での脳脊髄液減少症の治療としては、発症初期には、安静にして水分補給というのが基本になってきて

この療法が不十分である場合は、ブラッドパッチという、髄液を包む硬膜の外に自分の血液を注入して、髄液の漏れを止める治療方法があります。

ブラッドパッチの有効率は70%ほどと言われています。

心配な方は病院等の医療機関で精密検査をされるといいかと思います。

お気軽にご相談ください。

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